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幸村は居心地が悪そうに辺りを見回した。 寺の一角にある茶室である。侘びさびを大事にした、どこか寂しげな趣きの茶室だ。 金に銀にと、目に見えた贅沢な作りではないが、計算されつくした「侘びさび」は、 金箔を貼るよりも金子を必要とする。 「――よろしいのですか。長曾我部殿のお相手をせずに、このようなところに」 「ああ、大丈夫だ。お前の亭主が相手してるからな」 家の縁側で小十郎の袴を縫っていた。うまく縫えずに女中の手を借りながら縫っていると、 いきなり政宗が現れてそのまま寺に連れ込まれた。 髪は梳いて括っただけで化粧も紅だけ。せめて着替えを、と言ったらいいからすぐに 来い、と首根っこをつかまれた。 いいのだろうか、と自分の袴を見下ろして真面目に考え込んでいると、飾らないのが 茶道だ、と幸村の前に茶碗が置かれた。 何かが違うと思うのだが、政宗が言うのだから大丈夫だろう、と自分を納得させる。 「……長曾我部殿は、政宗殿に求婚をされていると聞いている。お二人で話された方がよいのでは……」 「ああ、今日はついにproposeに来やがった」 「ぷろ? 求婚のことにござるか?」 茶碗を手に取り、政宗を見る。政宗は正座で膝に手を置いたまま、障子を見つめていた。 「……物好きな男だ。夫殺しの女なんざ、鬼より恐ろしいだろうに……」 ぶっと茶を吐きそうになるのを堪える。咳き込みながら政宗を見ると、政宗は 苦笑いを浮かべて足を崩した。 「ああ、小十郎から聞いてると思ったんだがな。……俺は四年前に、毒殺されかかった。 それで、成り行きで……思わず夫を殺してしまったんだよ。……そういう女がrivalなんて、嫌か?」 昨日聞いたのだとは言えず、幸村は手拭いで口許をぬぐい、政宗を見た。 「まことにご夫君が?」 毒を盛ったのか、とは言えなかった。崩した片足を抱え柱に凭れかかる政宗は、今にも 世を儚んでしまいそうで、言葉をぶつけることが怖かった。 「……分からない。あいつが首謀したのか。あいつの実家、田村家が画策してあいつは ただ命じられただけだったのか。実家からついてきた奴がやっただけで、あいつは 関与していないのか。……そもそも、誰が毒を盛れと命じたのか。疑い出せばキリがねえ」 幸村は茶碗を置き、政宗の側に膝を詰めた。 「それと長曾我部殿は関係ありませぬ。政宗殿は、長曾我部殿を好いておられると お伺いしております。両家にとっても、政宗殿にとっても、良縁かと存ずるが……」 「……怖いんだよ」 また同じことが起こらないとは限らない。 戦国乱世に「絶対」など存在しない。 家来は裏切るかと思えば死を以て忠誠を誓い、家督は風向きのように移ろうかと思えば岩よりも磐石だ。 幸村も、一年前まで武田家中の武将だった。今は片倉小十郎の元に嫁ぎ、政宗から 化粧料を頂いている身だ。 何がどうなるかなど、誰にも分からない。 「……飛び込まねば、分からぬ事もあります」 「そうだな」 政宗は微笑む。顔色が悪いな、と思った。 「俺の夫だった男は、切支丹だった。……普通は、大名の女が信じるんだ。何故か分かるか?」 政宗は懐から首飾りを取り出した。翡翠の数珠に金の十字架がついている。綺麗な首飾りだ。 「切支丹は、生涯一人の男と添い遂げる。男も、一人の女と添うんだ。側室を置くと、 教えに反する。……女の縋りそうな教えだろ?」 「左様にござるか。……政宗殿は、帰依なされたのか?」 「……話を聞くのは面白かったし、俺が南蛮の言葉を覚えたのも、切支丹の教えって ヤツを知りたかったからだけど……帰依は、してねぇ」 「ならば、政宗殿が寡婦を通される理由にはならぬ」 「……お前なら、どうする」 政宗は膝の上に顎を乗せ、幸村を見た。 底の見えない黒い瞳。まっすぐ射るような視線は、恐怖すら覚えた。 「毒を盛られた、何か知っているかと聞いた。あいつは顔色を失って、何も知らないと 言いながら目を合わせてこなかった。……信じたかったさ。けど、……そんな相手を、信じられるか?」 政宗は夫の姿を見て「もしや」と思い――殺めてしまった。 幸村は自分に置き換えてみた。 毒を盛られ、その事を小十郎に問う。そして、顔色を失い、何も知らぬと返されれば――。 亡きものの記録7
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上杉謙信 うつつをいくまよいご このはれのぶたいに いったいなにようです 上杉謙信:手取川の戦い ゆうげきぶたい ゆきぐみ そなたたちのでばんです みごとえんじてごらんなさい 上杉謙信:手取川の戦い かのうじやすもいまはなし… くちおしきこと おぬしはいつでもそうじゃ、氏康、氏康と… わしの何が悪いというのぢゃ! 上杉謙信・北条氏政:氏政で謙信に遭遇 (謙信の台詞は無印の小田原城でも使われていた) たのみましたよ 上杉謙信:大武闘会交代 とらをうちしもの…かくごはよいですね さあ、めいふへとゆきなさい そなたとかわすことばなど、なにもありません 上杉謙信:お市ストーリー三章 よきともがきは、えがたきたから いつまでも、たいせつになさい 上杉謙信:慶次外伝一章 なかなか にてますね 上杉謙信:慶次外伝一章 かすが 私は生きる… かすが:キャラ選択 お前には感謝している…本当だ かすが:半兵衛へ(倒しても撤退扱い) ※2のvs半兵衛の台詞から変更 礼は言わない かすが:2Pに回復してもらった時 直江兼続 無敵の者など、倒せるはずがありませぬ ぐわああああ! 無敵なのにやられたあああ! あ、あれ?弱いな 味方兵卒・直江兼続:手取川の戦い 俺は無敵の「一人雪組」! 直江兼続:慶次外伝一章 一番隊は、俺一人! 直江兼続:手取川の戦い その他上杉軍関係 「妙齢?氷の技巧派たち」 大武闘会:謙信と氏政のチーム名
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武将名 内容 真田幸村 激戦を前に、私の心は澄み切っている 前田慶次 盛り上がってきたねえ! 愉しめそうだ 織田信長 信長が道を阻むか、愉しませてみよ 明智光秀 厳しい戦になりそうですね… 石川五右衛門 激しい戦だな! ここは一発、ドカンと行くぜ! 上杉謙信 死なんと戦えば、生きるものなり。いざ お市 この激しい戦、一刻も早く終わらせたい 阿国 魂が花みたいや~。綺麗な戦、綺麗に舞お くのいち 過酷な戦場には忍びが似合う…なんちて 雑賀孫市 命が幾つあっても足りねえ戦、ってか 武田信玄 難しい戦か…わしの腕、見せちゃうよ! 伊達政宗 激戦必至か…全軍、兜の緒を締めよ! 濃姫 今からここは地獄になるのね…愉しみ 服部半蔵 激戦を制すは…冷徹 森蘭丸 この修羅場、望むところです! 豊臣秀吉 激戦上等! サル知恵で切り抜けちゃる! 今川義元 激しき試合じゃの…燃えてきたの! 本多忠勝 激戦の地も、我には無人の荒野よ 稲姫 激しい戦いが稲を強くしてくれるのです! 徳川家康 この激戦、耐えきって…制す! 石田三成 厳しい戦いだな…だが俺は決して諦めぬ 浅井長政 激しい戦いだが、某を信じ、ついて来てくれ! 島左近 激しい戦いだ…俺の軍略がものを言う 島津義弘 地獄の戦場は、鬼の物よ 立花誾千代 烈火の如き戦いこそ、立花の居場所だ 直江兼続 いかな激戦にも破れぬ義、我らにあり! ねね 骨だけど、みんなガンバって乗り切ろ! 風魔小太郎 戦は混沌の極みか…愉しもう 宮本武蔵 無双の剣が、激戦を制す! 前田利家 激戦制すのは、やっぱ槍の又左だろ! 長宗我部元親 激戦のあぎとが、俺を捉えんとするか ガラシャ 激しい戦いなのじゃ…命を張るのじゃ! 佐々木小次郎 厳しい戦い…いっぱい斬れる! 柴田勝家 激戦も楽勝の戦も、鬼柴田には同じこと 加藤清正 こりゃ地獄の戦場だな…やってやるさ! 黒田官兵衛 厳しい戦いを制するのが、軍師の仕事だ 立花宗茂 激戦ね、分かったよ。嵐となろう 甲斐姫 この激戦、ゼッタイ勝ぁぁぁぁつ! 北条氏康 やな戦に足突っ込んじまったぜ 竹中半兵衛 はい、激戦を制するのは誰? 無論俺たち! 毛利元就 こりゃ厳しい戦いだ。ま、やるしかないか 綾御前 うろたえ者。取り乱してはなりません 福島正則 超やべえ! 激ひでえ! 鬼つれえ! 藤堂高虎 激しい戦いになりそうだ 井伊直虎 井伊家家訓! いかな激戦も諦めるべからず 柳生宗矩 激戦かァ…活人剣の出番だねェ 真田信之 この激戦、生きのびてみせる 大谷吉継 恐れることなどない、運命は決まっている 松永久秀 激しい戦じゃのう、むっふふう~ 片倉小十郎 無粋で荒々しい戦でございますね… 上杉景勝 …上杉の名にかけて制す 小早川隆景 厳しい戦ですね…困りました… 小少将 髪がボサボサになったらどうするのよ? 島津豊久 厳しい戦いだな…声出していけ! 早川殿 怖くなんてない…みんながいるから…! 新武将(男・熱血) この程度、押し返してみせる! 新武将(男・冷静) 難しい戦況だが、道がないわけではない 新武将(男・生意気) 激戦! 燃えてきた! 新武将(男・老練) 激しい戦いだ…生きのびるぞ 新武将(女・活発) この戦、負けられない…! 新武将(女・冷静) 困難を越えた先に勝利がある! 新武将(女・生意気) 制圧すればいいんだよね、ね? 新武将(女・妖艶) 激しい戦いほど熱くなる女よ 汎用武将(熱血) 無理は承知の上…! いくぞ! 汎用武将(冷静) 状況はよくない…打開の一手が必要だな 汎用武将(猪突) 押し返せ! 勝敗はまだ決まっておらん! 汎用武将(若輩) 厳しい戦いになりそうですね… 汎用武将(老練) 激しい戦となろうな 汎用武将(猛将) 窮地こそ、我が鉄腕の生きる時よ! 汎用武将(知将) つらい戦になろうな
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戦国BASARA2 最強最弱談義スレの元まとめ@wikiです。 現在は本家攻略wikiで記述しきれない各キャラの細かい性能や立ち回りについてのまとめが中心。 文章は簡潔に、改行を忘れずに。 携帯の方はメニューからどうぞ。
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前ページ次ページ異世界BASARA ニューカッスル城の上空…… 巨大な戦艦『レキシントン号』。その甲板にその男は立っていた。 男は口の端を吊り上げ、眼下の城を見下ろしていた。 ―――時は、真田幸村がギーシュとの決闘を終え、数日経った頃までさかのぼる――― ガリアの宮殿ヴェルサルテイルには、プチ・トロワと呼ばれる小宮殿がある。 その中で、1人の少女がベッドに寝そべっていた。 年の頃は17ぐらいだろうか、絹のようにしなやかな青い髪に青い瞳。 そして頭には宝石の埋め込まれた王冠を被っている。 しかし、その顔にはそれら全てを台無しにする程、冷酷で傲慢な表情が浮かんでいた。 彼女の名はイザベラ。 ガリア王国の王女で、現ガリア王ジョゼフの娘である。 「あの人形娘はまだかい?」 イザベラが傍で待機していた1人の侍女に問い掛ける。 ひっ、という声を上げて侍女は震え上がった。 「シ、シャルロット様はまだお見えになっておられません」 「ただの人形でいいのよ。あいつを名前で呼ぶんじゃない!」 イザベラに怒鳴られ、侍女は震えながらはい……と口ごもった。 「人形7号様、おなり!」 その時、呼び出しの衛士がその人形娘とやらの到着を告げた。 「ふん、やっと来たか……通しなさい」 イザベラがそう言うと、正面の扉が開かれ、1人の少女が入ってきた。 イザベラと同じ青い髪と瞳を持った、タバサであった。 入ってきたタバサをイザベラは忌々しそうに睨みつける。 しかしタバサは動じず、ただ黙ってイザベラを見つめていた。 しばらくして、イザベラはふん、と鼻を鳴らすと口を開いた。 「お前、確か召喚の儀式はもう済んだわよね?一体どんなのを召喚したんだ?」 「人間」 タバサは短く答える。 それを聞いたイザベラは大声で、タバサを馬鹿にするように笑った。 「人間だって!?聞いたかいお前達、こんなに笑える話はないよ!!」 イザベラは笑い続ける。 侍女達も困ったように笑みを浮かべてイザベラに合わせた。 「何だ、あんたも大した事ないんだねぇ!てっきり風竜でも呼び出したのかと思えば……」 くくく、とイザベラはくぐもった笑い声を発した。 「そうかい、そんな珍しいのを召喚したのなら、一度見ておかないとね……」 イザベラはそこでやっと笑うのを止め、タバサを見下すように言った。 「人形娘、その使い魔をここに呼びな。皆にもお披露目してやろうじゃないか」 「……………」 「聞こえなかったのかい?お前の使い魔をここに呼びなさい」 タバサはしばらく黙っていたが、くるりと自分が入ってきた扉の方を見て呟いた。 「タダカツ」 (タダカツ?変な名前の人間だね、まぁ思う存分馬鹿にして……) ズシン……ズシン…… と、イザベラや侍女達の耳に地響きが聞こえてきた。 ズシン……ズシン……ズシン 地響きの音は大きくなり、どんどんこちらに近づいて来ているのが分かる。 イザベラは戸惑った。人間の足音?それにしては大き過ぎる。 ズシン……ズシン!! 一際大きな地響きと共に、音が止んだ。 宮殿内に重苦しい空気が流れる。 沈黙の中、ゴクリ、とイザベラが唾を飲み込む音が聞こえた。 そして…… ガチャ 扉が開く音が聞こえる。 ゆっくりと開き、人が通れる程の隙間が出来ると…… その隙間から、およそ人の大きさとは思えぬ腕が出てきた。 とんでもないものを目にしたイザベラと侍女達は一斉に後じさる。 そんなイザベラ達を余所に、扉はその大きな腕によってどんどん開かれ…… 完全に開かれた扉から、鎧を纏った巨人が現れた。 「ひいいぃぃぃっ!!!」 「あ、ああ……」 あまりに予想外な人間が現れたので、イザベラの侍女達は悲鳴を上げたり、腰を抜かす者までいた。 当のイザベラも、現れた巨人を見て呆然としている。 これが人間だろうか?人間とは思えぬ風貌… そしてタバサのように何を考えているのか解らない瞳とは違い、この巨人の眼には見た者全てを威圧するような光が宿っていた。 「タダカツ」 「……!!」ブオオオォォー!! タバサの言葉に応えるように、使い魔の巨人は体から蒸気を噴き出した。 「ふ、ふん……人形娘に人形みたいな使い魔……お、お似合いじゃないか」 タバサに翼人退治の任務を言い渡した後、イザベラは宮殿の中で言った。 しかし、そう思っている者はこの場においていなかった。 イザベラ本人でさえ思っていなかったのだ。 (忌々しい……) イザベラは心の中で呟く。 (忌々しい……何故あの人形だけが優れている?) 血を分けた従妹でありながら、幼くしてシュヴァリエの称号を持つ程の魔法の才に溢れていた。 対して自分は王女であり、さらに北花壇警護騎士団の団長でありながらあまり魔法に秀でていなかった。 それをどうしても信じたくなかったのである。 「そんな訳ない……あいつに出来て、私に出来ないなんて事はないのよ」 徐ろに、イザベラは立ち上がって杖を手に取った。 「あのガーゴイルに呼べたんだ、私だって互角の……いや、それ以上のを呼べる筈だわ」 ――そしてあのいけ好かない人形娘を見下してやろう―― そう思いながら杖を掲げ、イザベラは召喚の呪文を唱えると、勢いよく杖を振るった。 杖を振るうと、ボンッ!という音と共に白い煙が現れる。 最初は煙のせいでよく見えなった。が、しばらくすると少しずつ晴れていき、うっすらと召喚されたものの影が見えてきた。 そして煙が晴れた次の瞬間、イザベラの眼前に立っていたのは…… 「マツナガ」 城を見下ろしていると、後ろから男の名を呼ぶ女の声がした。男……松永は振り返る。 「……これはシェフィールド殿。ご機嫌、如何かな?」 「別に。大して変わらないわ」 シェフィールドと呼ばれた女は淡々と答えると、一枚の紙を松永に差し出した。 「手紙よ、あなたのご主人様から」 松永は手紙を受け取って内容を読む。 しばらくして、溜息をつきながら指を弾く。その瞬間、小さな爆発が起こり、手紙は一瞬で灰となった。 「戻って来いか……どうやらイザベラ殿の機嫌を損ねてしまったようだ」 「どうせ何も言わずに出てきたんでしょう?あなた……ひょっとしてわざとやってない?」 「おや、ばれてしまったかね?」 さも面白そうに笑う松永を、シェフィールドは表情も変えず、ただ暗い瞳で見つめた。 「ところで……彼等はやはり女や子供を逃がすのだろうか?」 一頻り笑った松永がシェフィールドに尋ねてきた。 「あのジェームズ1世ならそうするだろうね」 「そうか……いや成る程、実に良き君主だ。か弱き者を守って死ぬのは素晴らしい美徳だろう」 松永は感心したように話す。 「だがね、残念だが私は善人ではないのだよ」 松永の顔に、見た者を震え上がらせるような笑みが浮かぶ。 イザベラとは比べ物にならない程に、邪悪な笑みであった。 前ページ次ページ異世界BASARA
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前ページ次ページ異世界BASARA ラ・ロシェールに向かう道を、ルイズ達は馬で走っている。 とは言っても、馬に乗っているのは幸村、ギーシュ、氏政の3人で、ルイズはワルドのグリフォンに乗っていた。 「も、もう半日も走りっぱなしだ……どうなっているんだ……」 ギーシュは馬に体を預けたまま、1人呟いた。 「どうしたギーシュ殿!この程度で音を上げるとは!」 隣で走っている幸村が、ギーシュに激を飛ばす。 既に疲れ果てているギーシュと違い、幸村はまだまだ余裕という感じであった。 次にもう一方の、並んで走っている氏政に目をやる。 彼の顔は余裕というより、鬼気迫るような顔になっていた。 そしてその恐ろしい顔でワルドの背中を見ている。 「ぬぬぬぬぬぬ……許さん……許さんぞ、よくもわしの可愛いケティを……」 どうやら、今朝の一件の事を根に持っているようだ。 いきなり現れたワルドに、一瞬でケティの心を奪われたのがどうにも我慢できないようである。 気分は『可愛い孫を何処の馬の骨とも分からん男にぶん取られた』という感じか…… (あんな訳の分からん髭面の男に、ケティはやらんぞおおおぉぉぉいっっ!!) 氏政は心の中で叫ぶと、馬の速度をさらに上げた。 お前だって髭が生えているだろうに…… 「……か、彼等は化け物か?」 ギーシュはぐったりしながら、またポツリと呟いた。 幸村は魔法学院を出発してから、ルイズを見る度に気が気でなかった。 「どうしたい相棒?随分と穏やかじゃねぇな?」 そんな幸村の様子を見て、背中のデルフリンガーが声を掛けてきた。 「ルイズ殿とワルド殿、結婚はいささか早過ぎではござらぬか?ルイズ殿はまだ子供であるぞ?」 「あん?娘っ子はもう16だろ?それなら結婚できる年齢じゃねぇか?」 「そうは言うが……ぬぉっ!?」 幸村は何か言おうとしたが、ワルドの手がルイズの肩に触れたのを見てまた騒ぎ出した。 一頻り騒ぐと、幸村は静かになる。そこを見計らってデルフリンガーが喋り始めた。 「相棒、結婚して子作りすんのが人間ってやつだろ?まさか赤ん坊がどうやって出来るか知らないのか?」 「何を言っている、子供とは気合を込めれば天から授けられるのだろう?」 「………は???」 デルフリンガーは、自分の使い手が何を言っているのか理解出来なかった。 「拙者もいつかは気合を込めて子を授かるが……ルイズ殿ではまだ子を育てられんだろう?」 幸村は、子供とは気合を込める事で神様が授けてくれるものだと思っているらしい。 で、自分はまだ未熟だから呼べない。ルイズならば尚更だと、そういう事のようだ。 (……ダ、ダメだこの相棒……早く何とかしねぇと……) 背中のデルフリンガーは、自分の使い手であるガンダールヴの将来がとても不安になった。 「凄いな君の使い魔は。これなら今日中にラ・ロシェールに着きそうだ」 グリフォンに跨ったワルドが未だ疲れを見せない幸村を見て感心した声を出す。 「でも、少しペースが速くない?ユキムラは平気そうだけど、ギーシュがへばっているわ」 ワルドは一番遅れているギーシュを見る。 ギーシュは半ば倒れるような格好で馬にしがみついており、今にも落馬しそうである。 「ふむ……できれば港町まで止まらずに行きたいのだが……」 「馬で2日かかる距離よ?ユキムラの馬だって疲れてきているわ」 ルイズはさらに続ける。 「それにあいつ馬鹿だから『馬がダメなら自分の足で走るまで』とか言うかも……」 「やけに彼の肩を持つね。ひょっとして恋人かい?」 ワルドは笑いながら言った。 「そそそそんなんじゃないわよ!た…只、使い魔を置いて行くなんてメイジのする事じゃないから……」 ルイズは顔を真っ赤にして反論するが、次第にモゴモゴと口篭もっていった。 しかしワルドはそれ以上追及せず、そうか……と言って納得してくれた。 朝からずっと飛ばしてきた甲斐あって、遂にラ・ロシェールの入り口が見えてくる。 「皆!ラ・ロシェールの入り口が見えて来たぞ!」 ワルドが後ろの3人に告げた。 その瞬間、ワルドの横を猛スピードで何かが翔け抜けて行った。 「ひょーーーーーっひょっひょっひょっっ!!!!」 氏政だ、氏政が笑いながらワルド達を追い抜いて行ったのである。 「ひょっひょっひょっ!わしじゃわしじゃあ!わしが一番乗りじゃああぁ!!!!」 「ま……待って……主人を置いて行く使い魔がいるか……」 ギーシュは息も絶え絶えになりながらも、何とか氏政を止めようとする。 正にその時だった。 有頂天の氏政に向かって松明が降り注いだのは。 「し、しえええぇぇぇぇぇぇぇ~~~~~!!!!!!」 いきなり飛んできた松明の炎に馬は驚き、その勢いで氏政は馬から放り出された。 そこを狙って、今度は何本もの矢が放たれた。 「ひぃっ!!」 氏政は情けない悲鳴を上げて顔を手で覆う。 ところが、矢は彼に届く事はなかった。 小型の竜巻が発生し、放たれた矢を明後日の方向に吹き飛ばしたのである。 「大丈夫か!?」 尻餅をついている氏政にワルドが声をかける。さっきの竜巻は、彼の魔法だったのだ。 「な、何だ?奇襲か!?」 氏政が襲われたのを見て、ギーシュが喚いている。 「おのれ……奇襲とは卑怯な!」 幸村は背負っているデルフリンガーと槍を掴むと、崖の上へ駆け上がろうとした。 ……ゴゴゴゴゴゴ…… しかし……そこに聞いた事のある音が響き渡る。 これを聞いた幸村は、ハッとして崖の上を見上げた。 「うわあああぁぁぁぁ!!!ボボボ……ボブだ!夜明けのボブだあぁぁ~!!」 次に聞こえてきたのは悲鳴。 さらに、竜巻が巻き起こったかと思うと、崖の上から弓を射っていた男達が転がり落ちてきた。 ―――この地響きみたいな音、それに“ボブ”ってまさか――― ルイズがある使い魔の名前と姿を頭に浮かべたその時。 昇り始めた月をバックにして、見慣れた巨人の影が浮かび上がった。 「タダカツ!?」 「おお!やはり忠勝殿でござったか!」 それはルイズの予想した通り、タバサの使い魔のボブ……改め本田忠勝であった。 忠勝は地面に降りて来ると、その肩から赤い髪の女性と、裸の男が飛び降りてくる。 「お待たせ♪」 「皆大丈夫かぁ!?助太刀に来たぞぉ~!」 女性は赤い髪をかきあげ、男は大振りな三叉槍を振り回して叫ぶ。 キュルケと前田利家だった。 2人の姿を見たルイズはワルドのグリフォンから降り、ツカツカとキュルケ…… ……ではなく利家の方に向かって行き、首根っこを引っ掴んだ。 「あんた喋ったわね?キュルケには言うなって言ったのに……約束を破ったわね!」 ルイズは怒りで体を震わせながら利家の首を絞め上げる。 「だ……だって飯抜きにするってキュルケ殿が!ぐ、ぐぇ……」 「そこら辺の動物でも捕まえて食べればいいでしょうがぁーっ!!」 「子爵、あいつ等はただの物取りだと言っていますが」 「そうか、なら捨て置こう」 尋問を済ませたギーシュの言葉を聞いて、ワルドはグリフォンに跨る。 男達はキュルケやタバサに罵声を浴びせていたが、忠勝が一睨みするとすぐ静かになった。 「今日は宿で一泊しよう。明日、朝一番の便でアルビオンに渡るぞ」 ワルドはルイズと一緒にグリフォンに跨り、幸村やギーシュも馬に乗る。 氏政は悔しそうにワルドを見ていたが、彼等が走り出したのを見ると、馬に乗って後を追い始めた。 「……な、なぁ……あいつって夜明けのボブだろ?」 「あれ?俺は死神ボブって聞いたんだが……」 「俺はボブ・ザ・アイアンマンと……」 残された男達が、去っていく一行を見ながら口々に呟いていた。 前ページ次ページ異世界BASARA
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[部分編集] http //www.nicovideo.jp/watch/sm11265633 投稿者コメント1.コメント2.コメント3.コメント この作品のタグ:第38回MAD晒しの宴 レビュー欄 咲は他のMADでちょっと知ってるくらいでしたので、比較版も見ました 意外な組み合わせだと思いますが、違和感がありませんでした 映像の切り替えに家紋が入っていたり細かいところにも工夫があって面白かったです -- 名無しさん (2010-07-08 01 12 25) 名前 コメント 第38回MAD晒しの宴
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◆WWhm8QVzK6氏 氏が手がけた作品 話数 タイトル 登場人物 032 Magician’s circle アーチャー、御坂美琴、荒耶宗蓮 063 Noble phantasm 阿良々木暦、平沢憂 087 Only lonely girl 福路美穂子、片倉小十郎、ライダー 120 Parallel insistence C.C.、アーチャー 登場させたキャラ 2回 アーチャー 1回 御坂美琴、荒耶宗蓮、阿良々木暦、平沢憂、福路美穂子、片倉小十郎、ライダー、C.C. 氏に寄せられた感想 名前 コメント
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排出停止日9月 8月 7月 排出停止武将一覧 アプリの「お知らせ」などで告知されたガチャからの排出が停止される予定の武将を記載していく場所になります 排出停止日 9月 +9月30日 9月30日(水)23 30よりガチャから 下記武将が排出されなくなります レアリティ 兵科 名前 LE 弓 【天下一の賢妻】ねね LE 歩 【戦国一の出世頭】豊臣秀吉 LE 特 【孔明の再来】竹中半兵衛 LE 騎 【天に昇る竜姫】伊達政宗 SSR 歩 【優しき仁君】伊達輝宗 SSR 騎 【上杉の守護神】直江兼続 SSR 弓 【竜の伴侶】愛姫 SSR 特 【独眼竜の右目】片倉小十郎 8月 +8月31日 8月31日(月)23 30よりガチャから 下記武将が排出されなくなります レアリティ 兵科 名前 LE 騎 【関ヶ原の悪夢】島左近 LE 弓 【妥協なき女奉行】石田三成 LE 歩 【真の友】大谷吉継 SSR 歩 【東国無双】本多忠勝 SSR 特 【炎の聖女】細川ガラシャ SSR 弓 【謀将二代目】黒田長政 SSR 騎 【赤備えを継ぐ者】井伊直政 +8月14日 8月14日23 30よりガチャから 下記武将が排出されなくなります レアリティ 兵科 名前 LE 騎 【越後の龍】上杉謙信 SSR 歩 【捨てがまり】島津豊久 SSR 騎 【信州の若き狼】真田幸村 SSR 弓 【迷える子狸】小早川秀秋 SSR 特 【九州の武神】島津義弘 7月 +7月31日 7月31日23 30よりガチャから 下記武将が排出されなくなります レアリティ 兵科 名前 LE 騎 【大ふへんもの】前田慶次 LE 弓 【戦国の女王】お市 LE 歩 【破壊の女神】織田信長 SSR 歩 【亡国の姫君】足利義昭 SSR 特 【義に生きる智将】直江兼続 SSR 弓 【❝義❞を継ぐ者】上杉景勝 SSR 騎 【天下一の自由人】前田慶次 +7月14日 7月14日23 30よりガチャから 下記武将が排出されなくなります レアリティ 兵科 名前 SSR 騎 【東国一の賢女】北条氏康 SSR 特 【孤高の狙撃手】雑賀孫一 SSR 歩 【近江の若獅子】浅井長政 SSR 弓 【不屈の三女】江姫 SSR 弓 【戦国の謀神】毛利元就 SSR 騎 【若き虎将】武田晴信(武田信玄) SSR 歩 【最後の勝利者】徳川家康 排出停止武将一覧 10/7 現在 兵科属性 兵科種類 LE SSR 歩兵 足軽 織田信長♀豊臣秀吉♂ 徳川家康♀本多忠勝♂ 武者 浅井長政♂島津豊久♂伊達輝宗♂ 槍足軽 大谷吉継♂ 投石足軽 足利義昭♀ 騎兵 騎馬兵 前田慶次♂ 武田晴信♂ 薙刀騎兵 上杉謙信♂ 前田慶次♀直江兼続♀ 槍騎馬 伊達政宗♀ 弓騎馬 北条氏康♀井伊直政♀ 鉄砲騎馬 島左近♂ 真田幸村 弓兵 弓足軽 お市♀ねね♀ 江姫♀黒田長政♂ 半弓兵 小早川秀秋♀愛姫♀ 海賊衆 毛利元就♂ 弓武者 石田三成♀ 上杉景勝♂ 特殊 忍者 鉄砲足軽 雑賀孫一♂島津義弘♀ 軍師 竹中半兵衛♀ 直江兼続♂片倉小十郎♂ 剣豪 細川ガラシャ♀
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